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【オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分】

スティーヴン・ナイト監督/2013イギリス、アメリカ
TomHardy 1


リアルタイム、ワンシチュエーション。


建設会社で現場監督として働くアイヴァン・ロック(トム・ハーディ)は、今夜、家族と家でサッカーを見、明日はヨーロッパで最大級の建設着工の仕事があった。
しかし、ロックはすべてを投げ出し、車を走らせロンドンへと急ぐ。
次々とかかって来る非難の電話。それでもロックは夜のハイウェイを突き進む。





英国インディペンデント映画賞で最優秀脚本賞を受賞した作品です。
この「英国インディペンデント賞」とは、
イギリス人であり、予算が1000万ポンド未満作品に限られる
という、あえて大作でない作品に絞った映画賞です。

主演は『マッドマックス/怒りのデス・ロード』でマックスを演じたトム・ハーディ。
この作品は、トム・ハーディしか出て来ません。
しかも、トム・ハーディは車を運転していて、そのシーンしか存在してない。

車の中で、かかって来る電話、かける電話の相手の声だけがある、という、映画なのに絵面がまったく変わらない実験的な作品なのですが、最後まで飽きさせません。



ロックがなぜ大きな仕事をほっぽり出して(←ほっぽり出す、って言葉、もしかしたら大阪の方言?)、夜のハイウェイを1時間半かけてロンドンに向かうのか?

この謎は早々にロックが話す電話の内容で理解できます。

ロックはロンドンに3ヶ月、出張に行ってた時、そこで知り合った40代のさみしい女性と、たった一晩の過ちを犯してしまいます。
その女性は妊娠してしまい、自分の希望だから産みたい、と言い、ロックは了承します。

しかしロックには妻と2人の息子がおり、この事を妻に言えないまま過ごしていたのですが、女性が予定より2ヶ月も早く出産する事になったのです。

ロックには、「よそで子供を作った父親に捨てられた」という過去のせいで父親を憎んでおり、父親と同じようになりたくはない、と愛してもいない女性の出産を見届けるため、車を走らせているのです。



相手の女性、と言うよりも、産まれて来る子供に対して誠意を見せようとするロック。
「本当に俺の子か?」
という疑念も抱いていません。
ロック曰く、それほどに女性は「誰にも相手にされない寂しい女」なんだそうです。

それに、どうもロックは、堕胎すら考えてなかったように思えます。
この辺は宗教の関係もありそうですね。
日本は堕胎の数が世界でもトップクラスで、一説には1日2000件もあるみたいですし。



車で急ぐロックに、
やれ「窓が開いてて寒い」だの、「誰も相手にしてくれない」だの、ワーワー騒いでうるさいだけの不倫女。

真実を知って怒り狂う妻。

夫婦に何かあったと感じながらも、父親の事を心配する息子たち。

明日の仕事にロックが来ないと知って、慌てふためく上司。

ロックに現場監督をしろ、と急に命じられ右往左往する部下。


パニック寸前のはずなのに、何とか冷静に対応とするロックを、言葉と表情だけで演じるトム・ハーディの演技力も素晴らしいです。
『マッドマックス/怒りのデス・ロード』では、主役なのにトム・ハーディのセリフは少なく、アクションのせいで、細やかな演技が見れないのですが、この作品なら堪能できます。
一見、『マッドマックス/怒りのデス・ロード』とはまったく違った映画に見えますが、本質は似てる作品なんじゃないでしょうか。




しかし、それにしても日本の邦題って、なんで説明調なんでしょうかね?

ELSA&FRED → トレヴィの泉で二度目の恋を
(結末を説明しないで欲しい)

HORNS → ホーンズ 容疑者と告白の角
(内容を説明しないで欲しい)

LOCKE → オン・ザ・ハイウェイその夜、86分
(内容だけでなく上映時間まで説明するなんて!)



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