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【唐山大地震】

馮小剛(フォン・シャオガン)監督/2010中国
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当初は2011年3月26日に日本での公開予定でしたが、3月11日に東日本大震災があり上映延期となってました。



1976年7月28日3時42分。
マグニチュード7.8の大地震が中国、唐山市を襲った。
ファン・ダーチアン(チャン・グォチアン)と、リー・ユェンニー(シュイ・ファン)の夫婦は仕事でトラックの荷台に居たが、夫婦の双子の息子と娘は部屋で眠っていた。
建物が崩壊しようとする中、リーは子供を救おうと建物に駆け出すが、ファンが引き止め、引き止めたファンはがれきに埋もれてしまい、命を落とす。
崩れた建物の下で、双子はコンリートの下敷きになっており、「どちらか一方しか救えない」と宣言され、リーは泣きながら息子を選び、2人は人民解放軍に助けらえる。
しかし死んだと思われていた娘は生きており、母の言葉も聞いていた。






地震で生き延びた娘が、養子に貰われ、大人になり、自分の家庭を持ち、四川大地震のボランティアに行って、そこで双子の弟と再会し、家族について思いをはせる、という作品です。

唐山地震が起こった1976年は文化大革命の真っ最中でもあり、まだまだ発展途上だった頃に起こりました。
中国政府の発表では死者25万人となってますが、40万、60万、80万人が亡くなったのではないか?という推測もあります。

冒頭、地震のシーンから始まるのですが、予想していたより迫力があり、地震の惨さを改めて実感しました。
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が、この作品はディザスタームービー(災害映画)ではなく、家族の絆を描いた作品なので、
別に地震じゃなくても、、、洪水とか竜巻とかでも物語は成り立ちます。


で、政府のプロパガンダも入ってますので、人民解放軍や国は、決して悪く書かれていません。
唐山地震では、外国からの援助を一切拒否してるんです。
この事で被害が大きくなったのではないか?というようなシーンはまったくありませんし、
略奪が起こったなども描かれません。
人民は助け合い、
人民解放軍は恩人となっています。
映画のラストで国が、唐山地震で亡くなった人全員の名前が入った、巨大な碑を作っている事まで宣伝していました。



母親に、「息子か娘のどちらかを選べ」というのは、有名な映画『ソフィーの選択』を思い出してしまいます。
あの映画でも息子を選んでましたよね。

この映画の母親も息子を選んでました。
男子を優遇する文化背景も関係あるかも知れません。

映画で地震の前に母親が、「まだ子供が欲しい」と言っていました。
一人っ子政策は?
と思ってたのですが、家に帰って調べたら、一人っ子政策は1979年なので、この時点では、まだ始まってなかったんですね。



母親に死んだと思われていた娘は、極端な無口になり、人民解放軍によって助けられる。
そして人民解放軍夫婦の養女となり大切に育てられる。
大きくなった娘が悪夢でうなされている時も夫婦で見守る。
この時に、父親が娘の頭痛を癒すため頭をマッサージするのですが、母親が嫌悪します。
実の娘じゃないので、男と女を感じてイヤだったのでしょう。

娘は大学を受験するのですが、医学を目指したい、と言います。
母親は猛反対します。
「医大は近くにない。遠くに行ってしまったら、実の親子じゃないので、もう帰って来ない」
と思っているのです。

娘は母親の希望を聞かず、医大に行き、そこで大学院生と出来てしまい、妊娠します。
堕胎するように彼は言いますが、それがイヤで娘は大学を辞め、家族と連絡も取らず、1人で子供を産み育てます。

娘は女の子を産み、やっと父親に会いに行きます。
その頃、弟の方は事業で大成功し、嫁を迎え、母親に贅沢させてやりたい、と頑張るのですが、唐山地震で自分を許せない母親は決して贅沢しようとはしません。

お盆の追悼の儀式のシーンで母親は、何度も夫と娘の霊に、「前の家から引っ越しした。今の場所は、」と繰り返し語ります。
このシーン、お盆の儀式で、紙銭を燃やしています。
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日本もお葬式の時は棺に、三途の川を渡る時の駄賃として、お金を入れますが、中国では、お盆の時に紙銭(模造のお金)を燃やして、灰と煙をあの世に送り、あの世での生活のお金として使われるのです。

最近、中国政府は、この儀式が火災に繋がる、と禁止しているようですが、こういう風習はなかなか無くならないでしょうね。
映画の最後に、墓を開けるシーンがあるのですが、日本の墓と違い、生活に必要な物も入れてるようでした。
また、墓も派手で、この辺の文化の違いも感じました。
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四川地震があり、カナダに住んでいた娘はボランティアのため、四川に行きます。
そこには生き別れの弟もおり、弟が話す身の上話を聞いて、姉弟だと判明し、娘は母親と会う事になります。
そこで、捨てられたと思っていたが、本当は母親も苦しんでいたんだ、と知るのです。


2時間15分の作品ですが、それより長く感じます。
駅の人々の服装、街の建物から、1976年から現代までの中国の移り変わりが大きいのもよく分かります。
地震を通して描かれる、心の復興の作品です。



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