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【妻への家路】

張 芸謀(チャン・イーモウ)監督/2014中国
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スピルバーグが絶賛した、
中国の巨匠の1本




文化大革命期の中国。
丹丹(チャン・ホエウェン)はバレエ団の踊り子で、次の出し物「紅色娘子軍」で主役を取りたいと願っている。
丹丹は教師の母フォン・ワンイー(コン・リー)と2人暮らしで、教授だった父ルー・イエンシー(チェン・ダオミン)は、文革の戦犯として捕まっている。
その父が労働改造の農場から逃げ出した、と聞かされる。その話を聞いて動揺する母と、幼い頃から父と会った事すらない娘。
その夜、父が母に会うために家を訪れる。どうしてもドアを開ける事ができない母。そこで父は廊下にいた丹丹に伝言を頼む。
しかし丹丹は父の存在を密告し、その代わりにバレエの主役の座が欲しいと持ちかける。






チャン・イーモウ監督は1951年、中国西安生まれ。
文化大革命の時代は、農場や紡績工場で労働に就いてました。

映画を撮るようになると、
ベルリン国際映画祭金熊賞、
ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞、
など、各国の映画祭で賞を獲り続け、中国を代表する監督となりました。

その監督の文化大革命を扱った作品としては4本目になります。
原作は、厳歌苓(ゲリン・ヤン)の「陸犯焉識」。

陸犯焉識とは、主人公の名前なんですが、主人公の名前は、陸焉識。
文革で政治犯とされた人は、
苗字 + 犯 + 名前
で呼ばれるんです。

原作は、陸焉識が政治犯と捕まる経緯も書かれてるのですが、監督曰く、「それは、まだまだデリケートな問題で映画に出来ない」と語ってます。
政治的に難しいのでしょう。
監督の今までの作品の中には、お蔵入りしたのもありますから、作品として世に出すためには、そのシーンを描かない、という選択しか無かったのかも知れません。


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映画は丹丹がバレエの練習をしているシーンから始まります。
バレエで銃を持ちながら踊る、すごく中国的なシーンです。
丹丹を演じるチャン・ホエウェンは監督に抜擢され、この作品で映画デビューです。
チャン・イーモウ監督は新人女優を発掘するのが上手で、この作品で主役フォン・ワンイーを演じるコン・リーも監督が発掘し、大女優になった1人です。



丹丹の密告で、父ルー・イエンシーは再び捕まり、母フォン・ワンイーはその後、PTSDで記憶障害になります。
なぜPTSDになったかは詳しく描かれていないのですが、暴力を受けたらしき話がチラリとは出て来ます。

文革が終わり、ルー・イエンシーはやっと家に戻れるのですが、記憶障害になったフォン・ワンイーは、自分の夫である事が理解できません。
なんとか、フォン・ワンイーに理解させようと、あの手この手を考えるルー・イエンシー。
フォンの記憶を呼び戻そうと、出せなかった自分の手紙を毎日読み続けるのです。


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セリフが足りないぐらい、重要なシーンに言葉はありません。
状況と役者の演技だけでシーンは繋がれます。
言葉にすら出来ない怒りと切なさが溢れる画面で、スピルバーグが絶賛した、というのも理解できます。


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一部の記憶を失くしているのに、夫の帰りを待ち続ける妻。
一途に、まるで忠犬のように駅に向かう妻をなんとか救いたいと思いながら、決定打はなく打ちひしがれる夫。
それは、あの文化大革命で奪われてしまった何かを取り戻そうとするような、あがきに見え、涙を誘います。



一部、噂では監督はハリウッドに呼ばれている、という話もあります。
中国では描けない物語を撮ってくれるかも知れません。


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コメント

チェン・ダオミン好き〜

こんにちは。
チェン・ダオミンは本当に素晴らしい俳優さんですよね。
若い頃はかなり美少年だったようですよ。
私にとってチェン・ダオミンはターワン(大王)そのものです。
久しぶりにチャン・イーモウの「英雄HERO」観たくなりました。

2015/07/20 (Mon) 17:32 | ケフコタカハシ #oibKWSZc | URL | 編集
ケフコタカハシさま

ターワンですか。
男前だし演技もウマイですもんねー。
「英雄HERO」、いいですね。
久々に見てみたいもんです。
どっかで上映しないかなー♪

2015/07/20 (Mon) 23:24 | さすらいのたぬきち(メス) #- | URL | 編集

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