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【奪還者】

デヴィッド・ミショッド 監督/2013オーストラリア、アメリカ
the-rover-movie-poster-7.jpg



クエンティン・タランティーノが年間ベスト3に選んだ1本。
タランティーノ曰く、
「オリジナルの『マッドマックス』以来の最高の世紀末映画」。




世界経済が崩壊して10年。
オーストラリアでは、鉱物資源を狙った者たちが暴虐の限りを尽くしていた。秩序が乱れた乾いた世界で、エリック(ガイ・ピアーズ)は強盗団に車を盗まれてしまう。どうしても愛車を奪い返したいエリックは銃を手に入れ、強盗団を追跡する。
途中、エリックは強盗団の仲間であったレイ(ロバート・パティンソン)をみつけ、アジトまで案内させようとする。男2人の旅はいつしか友情が芽生えていた。






デヴィッド・ミショッド 監督、長編作品監督2本目です。
原案、脚本も監督自ら行っています。

撮影監督に女性カメラマン、ナターシャ・ブライエを起用した事で、荒野の世界が、どこかしら自然の雄大さ、偉大さを映し出してました。
Rover-Movie-Header-Image-2.jpg



エリックは10年前、浮気してる妻とその相手を撃ち殺し、遺体を埋めたのですが、誰も逮捕しに来ず、車で放浪しながら生きています。
そんな中、愛車を奪われたエリックは、「邪魔な相手は撃ち殺し」ながら、愛車を捜します。

途中で拾ったレイとは、いつしか友情が芽生え、お互いのピンチを助けながら、アジトまで到着。

レイは冒頭で、「銃撃戦によって死亡したと思われていたため、置き去りにされていた」のですが、強盗団の仲間であり、兄でもあるヘンリー(スクート・マクネイリー)に、「なぜ自分を置き去りにしたか」を聞きたかったのです。


レイの事を「ただの道具」としてしか捉えてなかったエリックでしたが、旅を続けるうちに友情が出来ていたので、エリックは、アジトに着いた時、「強盗団4人を殺さずに1部屋に集める」事にします。

もし、レイとの友情がなければ、エリックの本来の目的、「愛車を奪い返す」だけで、強盗団など無視し、レイだけをその場に残して立ち去っていたことでしょう。

しかし、レイは冷静になれずに兄との話し合いに失敗。
兄に撃ち殺されます。
エリックはすかさず他のメンバーも射殺。
老人だけは殺さないのですが。

射殺した強盗団と、レイの遺体を燃やすエリック。

そして愛車のトランクから、毛布に包まれた犬の死骸を抱きかかえ、穴を掘り出します。
どうやら、妻を撃ち殺した後のエリックは、犬が唯一の家族だったようです。
きちんと埋葬してあげたくて、命をかけた愛車奪還をやり遂げたのです。



映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の世界は、砂漠ばっかりで極端な世界でしたが、この『奪還者』はリアルな終末世界が描かれてました。
殺伐とした乾燥した世界なのに、どこか見とれるような美しい自然の光景。
こんな世界になっても日常を忘れず、どこか優しい女たち。


この作品、原題は『THE ROVER(放浪者)』なのですが、『奪還者』という、結末を説明してる邦題ですし、
チラシの謳い文句に、
「俺の車を返せ!」
と書いてあったんで、完全B級だろうと思ってました。

しかし、いい意味で裏切られ大満足できた、ハードボイルドなバイオレンス作品でした。

個人的には選曲が個性的すぎて、映画の内容より曲が気になってしまうのが、引っかかりましたが、
崩壊した世界の説明をしない事や、冷酷で無口な主人公が最後に見せる情など、キャラクターたちの過去を自然と想像してしまう、余韻のある映画でした。



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